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屏風図屏風

脈々と受け継がれてきた伝統文化、技術、そして風土からなる文化財の価値は、私たちにとって大変大きなもので、文化財が身近にあることの恩恵は計り知れません。

例えば、物事に取り組む前に部屋を片付けるように、心や気持ちを調えたくなる時があります。それは日々の生活の中であったり、人生の節目であったり様々ですが、そんな時日本庭園との対峙は見るものの心を和ませ、調えてくれます。そして時にはスーツを着てネクタイを締める時のように、気が漲り、心地よい緊張感、充実感を感じられることもあります。

それは日本画(とくに山水画や花鳥風月)を眺めることと似ていると言えるかもしれません。

屏風図屏風

マネジメントの父と言われ、日本画のコレクターとしても有名なピーター・ドラッカー氏は、「正気を取り戻し、世界への視野を正すために、私は日本画を見る」と語ったそうです。

また、絵画が実物以上のリアリティを発信するように、日本庭園も実際以上に自然を感じさせる力を持っています。
自然の秩序と循環の中で、人が人らしく生きるための術を教えてくれるかのようなそれは「禅」にも通じるものです。

日本の伝統文化のひとつである日本庭園ですが、旅で訪れる方や地域の方には、絵画を見るように気軽に接していただきたいと思います。

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