waniwa concept 4

日本庭園が本来発信しているもの

日本庭園の多くが表現している滝から川を経て海へと注いでいく空間造形、これは「水の転生」を元にした「自然の輪廻」とみることができます。

この「自然の輪廻」が人の暮らしと結びつき、調和することで成り立っているのが「里山」で、じつは日本庭園が示しているものは「里山」と本質を同じくしています。

戦後、日本でも都市開発により多くの自然環境が失われてきました。ヒートアイランド現象や地球の温暖化は、自然と人間社会とのバランスが崩れ、里山のメカニズムを失ってしまったことと決して無関係ではありません。

自然を守れば、自然に守られる

持続可能な社会が叫ばれるようになり「グリーンインフラ」という言葉も生まれました。
グリーンインフラは、自然のメカニズムを取り込んで人間の生活基盤を確立するもので、その基本形はまさに里山そのものです。

日本のSDGs(持続可能な開発目標)達成度ランキングは世界で15位となっており、欧州諸国と比較して遅れをとっているとされる中で、里山の本質を正しく理解し、持続可能な循環社会の大切さを感じて、人の暮らしを考えていただくことも日本庭園が持つ、重要な役割のひとつなのです。

waniwa projectがめざすもの